尼崎、武庫之荘に多いスサノヲ神社、牛頭天王について
兵庫県・尼崎市武庫之荘(むこのそう)のこと、本や映画、ごきげんでいるための話などを武庫之荘に住む落語家・桂弥太郎と、DIY BOOKS平田提が語ります。
今回は尼崎、武庫之荘に多いスサノヲ神社、牛頭天王について語ります。
※文字起こしはsubstackによりAIで自動的に書き起こされたものですh
平田 今日のテーマは須佐之男神社。
弥太郎 須佐之男神社。
武庫之荘にやけに多いんですよね。
平田 そうですね。調べてみると、尼崎市全体でもやっぱり多いんですよ。
弥太郎 そうなんですね。武庫之荘だけじゃなかったんですね。
平田 甲子園球場のそばにある、大きい野球ボールのモニュメントがあるところも、確か須佐之男神社ですね。
弥太郎 ただ「すさのお」っていう表記が、それぞれちょっとずつ違うんですよね。
あれって当て字なんですかね?
平田 当て字だと思います。
弥太郎 ですよね。いろんな書き方がありますよね。
平田 そうですね。音が先にあったんだと思うんですけど、古来からのものって感じがします。
でも、面白いなと思うのが……。
いや、本当に武庫之荘を散歩していると、神社があるたびにほとんど須佐之男神社みたいな感じですよね。
弥太郎 そうですね。「ほとんど」ってことはないですが、とにかく多いですよね。
平田 多いです。そうです。西武庫須佐之男神社とか、東武庫須佐之男神社とか、常吉にもありますね。
弥太郎 僕は初詣にそこへ行きました。
平田 そうですか。
あと、富松神社っていうのがあるんですけど、富松も須佐之男なんですね。
あれも……えっとね、牛頭天王が……。
弥太郎 あ、そうでしたね。
平田 そうなんです。須佐之男と同一視されている神様ですね、牛頭天王。
だからこれ何でなのかなって思って調べたときに、やっぱり須佐之男がヤマタノオロチを退治してるっていう話がありますよね。
ヤマタノオロチが、要は川の氾濫を表す暗喩というか、治水の神様としての側面があるみたいですね。
弥太郎 そっか、この辺もやっぱり荒ぶる土地だったんですね。
平田 そうだったんじゃないですかね。やっぱり武庫川が近いので、というのがまず一つあるのかなと。
それこそ、甲子園球場のあたりも治水工事で埋め立てられた土地ですし、そういう意味合いもあるのかもしれません。あとは、疫病除けの神様でもあるんですよね。
弥太郎 そうなんですね。
平田 京都の八坂神社も確か須佐之男ですよね。
弥太郎 疫病退散の神様。
平田 だから怨霊を鎮めるとか、祇園の祭りとかも、疫病を静めるためのものですよね。
いわゆる明治時代とか、その前の廃仏毀釈のときに、神社に統合されるケースが多かったじゃないですか。
お寺さんも、もともとは牛頭天王(ごずてんのう)を祀っていたところが、須佐之男神社に変わったり。
そういう流れで、もともと須佐之男を祀っていた神社もあれば、後から合併されたところもあるんですね。
よく見上げると、神社の上の方に「牛頭天王」って書かれていたりするんですよ。
だから、多分そういう神仏習合の流れと廃仏毀釈の影響で統合されたんじゃないかと。
弥太郎 それにしても、ちょっとかぶりすぎじゃないですか?
平田 そう思いますよね。「須佐之男、ここにもあるしな……」みたいな。
弥太郎 こんなにやたらめったら同じ神様を祀るのって、珍しい気がします。
平田 ただ、日本の神話を見ても、アマテラスって賢いし温厚だけど、ちょっと意地悪な感じがしませんか?
弥太郎 弟の須佐之男が、勘当されるというか……。
須佐之男って、荒ぶる神様ですよね。
確か、高天原を去るときに、嵐を起こして、なんかとんでもないことしてませんでしたっけ?
平田 そうそう。嫌われ者だけど、なんか応援したくなるタイプ。
どっちかというと、アマテラスより須佐之男のほうが、共感できるというか。
もしかしたら、尼崎の歴史と関係があるのかもしれませんね。
あるいは、単純に「須佐之男、かっこいい!」っていう好みの問題なのかも。
それにしても、須佐之男の正体についての本、読んだことありますか?
弥太郎 ありますよね。新書で出てますよね。
平田 「蘇我氏と関連がある説もありますよね。
聖徳太子の時代の蘇我氏との関係とか、渡来系の話とか、いろんな文脈が絡んできて面白い。
やっぱり、日本書紀や古事記って、勝者の歴史ですもんね。
平田 その前の時代って、なかなか知ることができないけど、こういう神社とかに、昔の名残が残っているのかもしれない。
弥太郎 機会があれば、社務所の方とかに話を聞いてみたいですね。
そんな感じで、いろんな情報お待ちしております。
ありがとうございます!
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